Select Language : English 日本語 Português

南北アメリカ

ブラジル: English / 日本語 / Português do Brasil
アメリカ: English

ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)

EMEA:
(ベルギー, フランス, ドイツ, オランダ, スペイン, アラブ首長国連邦, イギリス)
English / 日本語 / Español / Deutsch / Français
ロシア: English / 日本語 / русский

アジアパシフィック

日本(法人のお客さま): English / 日本語
日本(個人のお客さま): English / 日本語
オーストラリア(NTT Com ICT Solutions): English
中国本土: English / 日本語 / 簡體中文
香港/マカオ: English / 日本語 / 繁体中文 / 簡體中文
インド: English / 日本語
インドネシア: English
韓国: English / 日本語 / 한국어
マレーシア: English
フィリピン(DTSI): English
シンガポール: English / 日本語
台湾: English / 日本語 / 繁体中文
タイ: English / 日本語
ベトナム: English / 日本語

国によって異なるリスク
グローバル情報管理対策

NTT ComグローバルWatch vol.6
[2015年5月掲載]

NTT ComグローバルWatch vol.6 国によって異なるリスク グローバル情報管理対策

グローバルでビジネスを展開している企業では、世界の各拠点の事業活動によって取引先の企業や商品・サービスの情報、自社との取引情報、顧客の個人情報など、さまざまなデータや情報が各拠点に蓄積されている。そして、それぞれの拠点で蓄積・管理されているデータや情報は、本社やほかの拠点と共有して製品やサービスの品質向上や業務の効率化などに反映することで、競争力の強化や成長の加速につなげることが一般的だ。ところが、各拠点が得たデータや情報は、国や地域によって、またその内容によって、共有や活用に十分留意しなければならないことが多い。



海外拠点の役割の変化で情報共有が必須に

国内で情報管理に関わるリスクというと、個人情報の漏えいや自社機密情報の盗難が真っ先に思い浮かぶ。当然、これらは海外においても十分注意しなければならないリスクだ。しかし海外拠点を置く国や地域によっては、現地の事業活動で得たあらゆるデータや情報を適正に管理・共有できていなければ、法務トラブルに巻き込まれて現地の事業が深刻なダメージを受ける恐れがある。

従来、企業は調達や生産、物流といった事業の各工程について、コストや効率を世界的に評価してグローバルで分業することを目的に海外へ進出した。ところが現在は、かつて国際分業を目的に進出した新興国の市場が急成長したことで、企業が海外へ進出する目的が新たな市場の開発へと変化している。

さらに、現地市場の成長が大きいことから、現地拠点に開発やマーケティングの機能を持たせて競争力を強化するなど、海外に展開している拠点の役割や機能が、ほかの拠点と対等になってきている。その結果、現地の事業活動で拠点が得たさまざまなデータや情報を、本社はもちろんほかの拠点とグローバルで共有して、各市場での成長に役立てることが不可欠必要となっている。



世界での法務リスクの大きさは日本とは比較にならない

海外における情報管理に関わる法務リスクについて、長年にわたってアメリカと中国で国際弁護士として海外における企業のさまざまな法務リスクや、実際のトラブル・訴訟に関わってきたポールヘイスティングス法律事務所のコーポレート部門のパートナーで、東京オフィスの所長を務める新井敏之氏に話を伺った。

海外でビジネスを行う際の情報管理に関わる法務リスクについて新井氏は、「例えばアメリカで言えば、日本の独占禁止法に当たる競争法違反のほかに、知的所有権(IP:Intellectual Property Right)や製造物責任(PL:Product Liability)に関する訴訟が挙げられます。これらは日本企業が活発にビジネスを行っている国ならば、共通する法務リスクです」と説明する。

ちなみにIP関連の訴訟で有名なのが、「パテントトロール」と呼ばれる手口だ。これは原告となる個人や集団は研究開発や製品の製造・販売を行っていないのに、第三者から特許を買って、その特許権を行使して他者からライセンス料や高額な和解金を得ることだ。

新井氏は「日本の集団訴訟では、原告に名前を連ねた人や企業、団体に限って判決の効力が及びます。ところが例えばアメリカでは、クラスアクションという制度があって、原告に名前を連ねていなくても、同様の被害を受けたと認められた人の全員に判決の効力が及ぶのです。ですからアメリカでカルテルやPL訴訟の責任が認められると、莫大な賠償金を支払わなければならなりません。そうなると、現地の事業はもちろん企業の経営基盤に深刻なダメージを与えるリスクがあります」と解説する。



ディスカバリー制度では要求された情報の提出が義務

アメリカを例に取ると、海外での法務リスクの傾向が日本とは異なるというだけではなく、賠償の対象の範囲や金額が日本とは比較にならないほど大きいということがわかった。こうした法務リスクと情報管理との関連は何だろうか。

例えば、アメリカの裁判制度には「ディスカバリー制度」と呼ばれる証拠収集手続がある。これは裁判の際に当事者の求めに応じて、相手方は法で保護されている情報を除いてセンシティブな情報を含めて手持ちの情報を提供しなければならないという制度だ。この制度では裁判の当事者のみならず、第三者が保有する情報も申立人側に開示するよう裁判所が命じる場合もある。日本以外の他の国でも、様々な情報をめぐる制度や要件があるほか、新法が次々と成立している。

新井氏は、「要求された内部情報を適切に提出しなければ、裁判で不利になるのはもちろんのこと、情報の開示要求を満たせなければ訴訟そのものに敗訴する可能性さえあります」と指摘する。

ここで情報管理に関わるリスクの1つとなるのが、内部情報の開示を求められた場合に必要な情報をタイムリーに自社の内部情報から探し出し、確保することができるかということだ。その際に情報や文書を削除するのはもってのほかである。

ディスカバリー制度は企業が保有するすべての情報が対象となると考えたほうがいい。現在は企業が保有する情報の大半が電子化されている。当然、ディスカバリー制度も電子文書やデータも対象としており、これは「E-ディスカバリー」(電子情報開示)と呼ばれている。

言うまでもなく企業が保有・管理している情報やデータは膨大だ。グローバルでビジネスを展開している企業においては、情報資産が海外の拠点に分散しているものもある。こうしたグローバルに分散する膨大な情報の中から目的の情報を探して取り出すには、グローバルな情報管理基盤が不可欠となる。さもなければ、必要な情報を探し出すことも、取り出すことも困難を極めるだろう。



ベストプラクティスをグローバルに共通展開

冒頭でも触れた通り、国内の情報管理では、個人情報の漏えいや自社機密情報の盗難を防ぐセキュリティ対策が注目される傾向がある。もちろんこれらのリスクに対する対策は、国内だけではなく国や地域を問わず不可欠な取り組みだ。こうしたグローバル共通のリスクに加えて、前述の通り国ごとに要件やリスクの対象および大きさが変わることも理解する必要があるのだ。

新井氏は、「情報管理のリスクやビジネスに関わる法令の趣旨は、日本企業が積極的にビジネスを展開する国においてはそれほど変わりません。ただし、情報の移転の要件や、その法令をどれくらい厳密に管理するかの要求は、国によってまちまちなのが実情です」と話す。

つまり国によって法令の要件に差異があり、また解釈が厳しくなったり、甘くなったりするということだ。ならば、現地の情報管理は、現地の法務リスクのレベルに応じて必要最低限の対策をすれば効率的に思える。

こうした考えに対して新井氏は、「確かに国ごとの法務リスクに応じたレベルを設定して、情報管理をしている企業も多くあります。しかし企業の情報はグローバルで共有・管理するのですから、拠点ごとにポリシーが異なるのはグローバル全体で見ると法務リスクが高まると考えられますし、実際に大きなトラブルになることも多いのです。最も厳しい管理レベルをベストプラクティスに設定して、それをすべての拠点で共通に適用することで、法務リスクをグローバル全体で軽減できると私は考えています」とアドバイスする。

さらに新井氏は、「全社の情報管理の運用およびセキュリティにグローバル共通のポリシーを適用するには、グローバルで信頼できる1社のICTパートナーと組むことが近道ですし、安全性の確保にも有効であるということは、しばしば指摘されるところです。同時に情報管理基盤となるネットワークやデータセンターについても、国や地域ごとに異なるサービスを利用すると、運用やセキュリティのポリシーの適用と維持が難しくなります。やはり、グローバルで統一したサービスを提供しているネットワークとデータセンターを利用するのが便宜だと思っています」と説明する。



グローバルでシームレスにネットワークとクラウドを提供

グローバルにおける情報管理に関わるリスク対策には、グローバルで実績があり信頼できるICTパートナーと手を組むことが必要だ。NTT Comは43カ国・地域に現地法人と海外事務所を設置しており、全世界196カ国・地域でネットワークやクラウドをはじめとした情報管理基盤を支えられるさまざまなサービスを、グローバルでシームレスにワンストップで提供している。

そのサービスの品質は、グローバル基準をはるかに超えるレベルを実現している。NTT Comは、グローバルTier1プロバイダーとして世界規模のIPバックボーンを保有しており、99.99%という極めて高い稼働率を実現しているのだ。情報管理基盤の構築・運用はもちろん、さまざまなICTサービスの提供により、グローバルでビジネスを推進する企業の成長に貢献し続けてきた豊富な実績もある。

ビジネスが活発な海外のあらゆる国・地域で豊富な実績を持つNTT Comは、これからもグローバルで成長を目指す企業を支援し続ける。

グローバルでシームレスにネットワークとクラウドを提供
cmn_en_img_resources_global-watch-vol6_02

新井 敏之 氏
Toshiyuki Arai
弁護士(日本)/カリフォルニア州弁護士
ポールヘイスティングス法律事務所
コーポレート部門パートナー/東京オフィス所長

(略歴)1991年にポールヘイスティングス ロサンゼルスオフィスに入所。2010年に東京に帰国。日米間、米中間、および日中の企業買収・戦略的提携案件で豊富な実績がある。米国、欧州、中国およびその他のアジア諸国における日米企業の世界的な買収や提携を中心に担当。日本のみならず世界(とりわけアメリカと中国)の法律知識も有するトランズアクション専門の国際弁護士。特に、金融業、インターネット関連産業、テレビ用ディスプレイなどのテクノロジー分野でのクロスボーダーの買収・売却、リストラクチャリングで活躍。それらに加えて現在は、国際的なペイメントカード会社の世界展開を助言している。

このページのトップへ